耐震等級3は必須です。
先日のブログに引き続き耐震等級3の必要性をお話させていただきます。
これから木造住宅を建てる人は【耐震等級3】にしてほしい!
今、既に木造住宅に住んでいる人は【耐震補強】をしてほしい!
これは私からの強いお願いです。
今回の能登半島地震のように大きな地震が発生するたびに、やり切れない思いになります。
過ぎた過去の事ではありますがもしも耐震等級3で家が建てられていたら⁉と、とても強く思います。
耐震等級3の建物による減災効果
建物が潰れない・崩れないことによりどんな減災効果があるのでしょうか?
建物が崩れないことによるメリット
まずはそこに住む人の命を守ることができます。
そして避難所に移動して生活する必要がおそらく無くなるので(津波などの場合は別です)、家族の精神的な安定やプライバシーを保つことができます。
家を空けることが無いので盗難などの2次被害を防ぐこともできます。このことで警察などの被災者救助に割り当てる人数を増やすことができるかもしれません。
建物が崩れてしまうことによるデメリット
それでは逆に建物が崩れてしまったことによるデメリットもお伝えいたします。
まずは住む人の生命が危険にさらされます。崩れた家の下敷きになり命を落とすことにつながります。
次に命は助かったとしても住むところが無くなってしまうので家を建て替えることを考えなければなりません。被災して大変な状況にあるのにもかかわらず大きな費用の負担を心配しなければなりません。これは建物が崩れずに補修する必要がある場合も同様です。
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通りに面している建物が崩れた場合道路を塞いでしまう可能性があります。これは消防車や救急車などの緊急な救助活動を遅らせたり、給水車や支援物資を届ける車の通行を妨げてしまい災害復旧を遅らせる原因となってしまいます。
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短期間に廃棄するものが増えたり、新しくいろいろなものを生産する必要が出来てしまうため著しく環境に負荷を与えてしまうことも考えられます。
このように地震で建物が倒壊するかしないかでとても大きな差が表れてしまいます。
日本での地震発生確率
こちらは地震調査研究推進本部事務局(https://www.jishin.go.jp/)による
今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(確率論的地震予測地図)として掲載されている図です。
見ていただいてわかる通り日本全国のどこを見ても「地震が発生しない」という所は有りませんし、今回地震が発生した能登半島も2020年の時点では比較的低い数字だったのにも関わらず震度7が発生しています。
それであれば「地震は発生するもの!」と考え、備えることができる時に予防として備える。という方が正しい考え方なのではないでしょうか⁉
地震による建物の倒壊は人災
「大地震など、いつ来るかわからない」
「発生確率が・・・」
「建築費用が・・・」
「耐震等級3まで必要なのか!!」
「耐震等級1で十分!」
「デザインが・・・」
「間取りが・・・」
「耐震性能は施主が選択する(決める)もの」
などなど、様々な意見があると思います。
考え方は人それぞれですし、間違いでは無いとも思います。
ですが、予防できるものは予防していただきたいと思います。
地震は「天災」ですので防ぐことはできません。
が、地震による建物の倒壊は防ぐことができます。
防ぐことができるのを知っていながらその措置を怠ったのであればそれは「人災」だと私は考えます。
そして何よりも弊社のお客様には被害にあって欲しくない!
お客様の地震被害を最小限に‼
ですからつぎて建設では耐震等級3をあたりまえと考え家つくりに取り組んでいます。
予防できるはずの予防策を怠り、被害を発生させてしまう。
そんな仕事はやりたくないと考えています。
被害にあわれた能登半島の方々におかれましては本当に心から一日でも早い回復をお祈りしています。
不謹慎かもしれませんが、このような大きな地震が有った今だからこそ、本気で考えてほしいと思っています。
耐震に取り組んでいない建築関係者の方へ
耐震等級3に取り組まれていない建築士や建築業者の方々。
「いずれは・・・」
「間取りの制約が・・」
などといったよくわからない言い訳はもうやめましょう。人の命を預かる大切な仕事をしているというプライドを持って本気で考えてみてください!
建てた建物は竣工した日をスタートにしてあと何年そこで住む人の命を預かることになるのですか?
人の命よりも優先するべき間取って何ですか?
建築基準法の第1条には何と書いてありますか?その建物はお客様の生命、健康、財産の保護が図れますか?
これから家を建てたいとお考えの方へ
是非、家つくりの本質について考えてみてください。
つぎて建設ではお客様を大切に家つくりの本質をお伝えしています。
※1)写真資料はM’s構造設計木造マイスター認定講座の資料より抜粋させていただきました。佐藤先生ありがとうございます。