11/26に開催した家づくり教室の一部を記載します。№2
「詳しく知りたい」「よくわからない」という方はお気軽にお問い合わせください。
これからの家づくりに必要な言葉を知ろう②
これからの家づくりに必要な言葉を知ろう(国語①)の続きです。
日射
家にあたる太陽の光のことですが、日本では夏と冬では太陽の高さに差があります。
つぎて建設があるさいたま市中央区の場合、
夏至の日は約77°
冬至の日は約30°
と47°も違います。
夏は上からの太陽光、冬は横からの太陽光、くらいの差があります。
①でもお話に出たパッシブ設計ではこの差をうまく利用します。
夏の日射しを軒の出で遮り冬の日射を吹抜けで建物の奥まで取り入れるといった具合です。
結露
結露の正体は空気中の水蒸気が冷たいものに触れるなどして空気が冷やされて露点温度より下回った場合に結露という水滴になって現れます。中学生の時に飽和水蒸気量曲線って習ったと思いますがそのことが結露の正体です。
実際の生活の中では湯気でメガネがくもったり夏に冷蔵庫から出したビールに水滴が付いたり。
この程度であれば拭けば大丈夫ですが、家の中で拭けない場所に結露が発生してしまうと大変です。
それでは質問です。
家の中で結露が発生した場合に拭くことができない場所とは?・・・。
答えは壁の中!
冬場の暖かく水蒸気を含んだ空気(上のグラフにあるように暖かい空気は水蒸気を多く含むことができます)がグラスウールのような空気を通す断熱材の場合は外壁の冷たい空気に近づくとどこかで露点を迎えて結露します。
そうなってしまうともう、どうすることもできません⤵。
結露はカビの原因にもなりますのでアレルギーの原因にも・・・。
住む人の健康を考えた場合、結露が起こりにくい構造にすることはとても大切です。
SW(スーパーウォール)は35年間無結露保証です。
これは今まで現場監督として色々な工法で100棟以上つくってきた経験の中から出た答えでもあります。
ヒートショック
温度差により体が受ける衝撃(ダメージ)のことで、温度の差が大きいほど大きな衝撃(ダメージ)となります。
家の中での事故死はこれが多く、自動車の交通事故死の約4倍も発生しています。
車を運転していたり道路を歩いているよりも家の中にいる方が危険というなんか変な状態です。
夜寝る前にお風呂に入る一連の流れを思い浮かべていただいて、
冬場に暖房の効いたリビング(暖かくて血管が緩んだ状態)から脱衣場に移動。
寒いためにブルっと身震いしていませんか?(寒さで血管が収縮して血圧が上がります)
服を脱いでさらに寒い状態から暖かい浴槽へ(今度は血管が緩んで血圧が下がります)。
至福の時間ですが体の中の血管はリビングから浴槽につかるまでの間に、緩んで、縮んで、緩んで、と短時間の中で大きく変化し衝撃を受けています。
断熱・気密を良くすることで脱衣場とリビングの温度差は少なくなります。
ですので、断熱・気密はとても重要なのです。
ライフサイクルコスト
家にかかるお金には、
家を建築または購入するお金(イニシャルコスト)
+
家を維持するお金(ランニングコスト)
があります。
このイニシャルコストとランニングコストを合わせたものが建物のライフサイクルコストとなります。
家を建築または購入する際はどうしてもイニシャルコストに注目してしまいますが、一般的に35年のローンを組む場合、ランニングコストの方が実は多いです。
(一般的な建売住宅の場合、電気水道などのライフラインに月4万円程度×12か月×35年で1680万円+建物の修繕費(防蟻処理やクロスの貼り替えなど)が凡そ10年で100万円程度で計算して35年で350万円 合計で約2000万円)
電気料金が上がり続けている今はその差はさらに大きくなります。
そういった点からお客様のお財布を守るためにも高性能な住宅を提案しています。
最初のイニシャルコストは性能の良いものを創るために高くなりますが、後のランニングコストを考えた場合は確実に安くなります。
また、高性能住宅の場合は保険料や住宅ローンの優遇、高性能住宅用の補助金があるためさらにお得になります。
他にもお得な要素もありますがそれはのちほどの算数の授業で詳しくご説明します。
パッシブ設計
ここまでも数回出てきたパッシブ設計です。
パッシブは日本語に訳すと「受け身の」「積極的ではない」という意味ですが、ここでは「自然を上手に使うことでエアコンなどのエネルギーを使うことに積極的ではない」ということになります。
つまり「自然を利用することで省エネな設計」ということです。
先にもありますが太陽の高さは季節によって違いますし、季節によって風向きは変わります。風向きはさらに地方によっても変わります(卓越風とも言います)。
縦辷り窓をうまく組み合わせたり窓を上下に着けるなど様々な方法があります。
このように家づくりには様々なことを知ることが必要です。
さらに詳しいところは専門家である我々工務店がより掘り下げて学び続けていくことですが、これから家を創りたいという方には是非知っておいていただきたいことです。
次の社会につづきます